生産管理における受注生産、見込み生産、納期とは
- 2019/6/15
- 生産管理
21世紀に入り、様々なものが開発されて世の中に出回るようになりました。ものが溢れているということは、それだけ作る人がいるということにもつながり生産管理の重要性が注目されるようになったのです。
生産管理とは
そもそも生産管理というのは、どのようなものなのでしょうか。これを正確に把握している人は、多くはないと言われています。
文字だけを見ると、生産を管理することのように思えますが実際には作業をする人や設備、電気代などの経費や作業者間のコミュニケーションなどを存分に利用することで製品を生産し、それを円滑に行うために求められる管理活動のことなのです。このような生産管理で行うこととしては、需要の予測や生産計画の作成、生産実施や生産統制です。
基本的なことなのですが、これから生産を予定している製品がどれだけ需要があるのかを予め予測して、どれだけの費用や人手をかけるのかを予測します。その際には、これまでに確立されてきた方法を利用して生産時期や量を把握するのです。ここで予測したことに基づいて、具体的な計画を立てます。
計画では、スケジュールだけでなくその製品に使用される部品の調達までも計画しなければなりません。いよいよ生産を始めることになりますが、計画通りに実施しなければならないため生産管理の中で最も大事な項目だと言われています。仮に、この段階で計画とは異なる出来事が起きたとしても冷静に対応するために、事前に対応策などを考えておくことも大切なのです。では、生産管理を行う目的とは何なのでしょうか。
きちんと生産のコントロールをしなければ、必要以上に費用がかかってしまったり市場の需要が過ぎた後に完成し、出荷をすることにもなりかねません。そこで、買い手に購入してもらいできるだけ安く提供ができるようにという考えからしっかりと各段階を統制する必要があるのです。さて、一口に生産と言っても受注生産と見込み生産という方法があります。
受注生産とは
受注生産とは、顧客から注文を受けてから生産をして完成した段階で販売をするというものです。
見込み生産とは
その一方で、見込み生産とは前述したような需要予測をしてそれに基づいて生産をしてある程度の在庫を抱え、販売をするという方法を言います。生産する側としては、どちらがより自社利益を確保することができるのでしょうか。見込みであれば、事前予測が的中すれば利益は確保できるかもしれませんが必ずしも予想が的中するとは言い切れません。
もし、大きく外れてしまうようなことがあると多くの在庫を抱えて赤字になってしまいますし、最悪の場合倒産という事態に直面する可能性も考えられます。反対に、受注生産であれば注文を受けた分だけ作りそれを販売すれば済みますので、基本的に在庫を全て売り払い売り上げをあげることができます。こうして見ると、受注生産の方が効率的な生産方法だということが分かるのではないでしょうか。
生産において重要な納期
顧客側も、明らかに作れないような数は注文してきませんし大方の場合対応することができます。ただし、受注生産でも気を付けなければならない点があります。それは、納期です。納期とは、注文を受けてから顧客に販売するまでの期間のことで、納期よりも早く納入ができれば問題はないのですが大きく遅れてしまうようなことがあると、いくら良質な製品を生産している会社でも信頼を失い今後注文してくれなくなってしまう危険性を孕んでいるのです。
納期は、これまでの慣習でいつまでと決められているケースと取引先との間でやりとりをして設定するケースが考えられます。無理であるにもかかわらず納期を早く設定し、品質を落としてしまうようなことはあってはならないのです。